ただ事ではないワイルドストーリー

「ピーターラビットのおはなし」
ピーターラビットの絵本 第一集①
ビアトリクス・ポター 作・絵
いしいももこ 訳
福音館書店

 

ただ事ではないワイルドストーリー

【ネタばれ注意】

かいつまんで言いますと、おはなし冒頭より「父親が肉のパイ」にされます。

うさぎ肉のパイってことです。

この絵本は残された未亡人のおかあさんうさぎと4匹の子どものその後のお話です。

主人公ピーターラビットの立ち位置は、この4匹の子どもの末っ子というわけです。

父親を肉のパイにしたマクレガーさん(人間)というおじさんの野菜畑へピーターも行ってしまいます。

お母さんに行ってはいけないと言われているのにね。

美味しそうな野菜をたくさん作っているマクレガーさんの畑。

そりゃ行きたくなります。

そしてマクレガーさんに見つかってしまうんです!

嗚呼!ピーターはその後如何に!

可愛らしい絵本と思いきや、スリリングなワイルドストーリー。

冒頭からエンジンをかけっぱなしのお話は、作者の子どもの本に対する情熱と愛を感じずにはいられません。

 

 

ビアトリクス・ポターの映画「ミスポター」では、この本を出版するにあたりとても苦労した事が伺えます。

出版社を渡り歩き断られ、最後にたどり着いた出版社では「バニーブック」(バニー=幼稚なうさぎ)、と陰口をたたかれ期待されませんでした。

今では信じられない話です。

さらに彼女の母親は絵本が人気になっても最後まで彼女の本を理解しませんでした。

複雑な環境を超えて、彼女の信念がこの絵本を生んだと思います。

ぜひ細部にもこだわった彼女の絵とストーリーを堪能していただきたいです。

 

おかあさんが煎じて入れてくれる「かみつれ」は「カモミールティー」のことです。

ピーター、これを飲んでゆっくり休んでね。

 

✻ピーターのいとこ、ベンジャミンのおはなし。やらかしますよ~。

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絵本に追いかけられた母